2010年11月22日月曜日

京都国際マンガミュージアム『マンガ・ミーツ・ルーヴル―美術館に迷い込んだ5人の作家たち』展行って来た



マンガミュージアムに露伴先生が来ているッ!という事で昨日行って来ました。
ミュージアムのホール一つ分を展覧会会場として開放し、荒木飛呂彦、フレンチコミック=バンドデシネの巨匠、エリック・リベルジュ、ベルナール・イスレール等五人の漫画作家がルーブルを題材とした漫画の生原稿が展示されています。
スペース的な問題もあるかもしれませんが、一部屋分ということで、展覧会としてはかなり小さいものです。
一人一人の漫画が全て展示されているのではなく、描かれた漫画の中から見栄えのよいページを抜き出した展示です。

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荒木先生の描いたジョジョ四部の外伝的作品「岸辺露伴 ルーブルへ行く」が展示されているのですが、
正直な所、他の作家さんのものはあまり印象に残りませんでした。


荒木先生の作品を除き、全てフランス語だったからです。
勿論、勉強をしてない僕が悪いと言えば悪いのですが、日本と違って芸術として確立されているバンドデシネを日本に紹介しようというのに、作品自体の解説はほとんどない。
漫画作品を丸丸一つ展示しているなら何となく流れも掴めましょうが、漫画中で何が起きているのかが分からない。

漫画を芸術品として認めるのは構わないと思います。
如何に言おうが、文化の一つの形である事には変わりありません。

しかし、画集で絵を見ても衝撃を受けないのとは逆で、
漫画は本で無ければならないと僕は思うのです。

額縁に入れて、一ページ一ページを切り離して、何が「漫画」でしょうか。
漫画とは流れを楽しむものであり、どんなに素晴らしいワンシーンがあっても、それまでに繋げて来たストーリーが希薄ならば、「絵画作品になれない絵」でしかない。
そういった意味では、「漫画」として一冊の本の状態にしてしなければ本当に魅力を感じられないのでは。

お客さんも荒木先生のに集中しており、同室の中にある資料コーナーで皆が読んでるのはジョジョ関連、というかジョジョばかり。

今回のこれは勿論の事、朝日新聞に掲載されているマンガ論を見ても思いますが、マンガミュージアムの研究員という肩書は、「漫画好き」もしくは「ミュージアム施設係員」以上の意味を持ってないのではないかと邪推してしまいます。
きちんと仏訳をパネルで展示する、もしくは全編を展示する、位はしないと「ルーブル」の名が逆にライオンの威を借りちゃってる小物感。そこまで出来ないのなら、もう荒木飛呂彦の企画展にしてしまった方がいっそ潔くて良いというか、客寄せになるのではないでしょうか。

展示自体は入場料に含まれるので無料です。
僕はこれ目当ての友達と行ってしまったのでほとんどこれ以外観ていないのですが、
500円払えば一日漫画読み放題です。そのついでに、程度に行ってみる事をオススメします。



本展は12/3まで

休館水曜
京都国際マンガミュージアム:http://www.kyotomm.jp/

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