2017年2月18日土曜日

白川まり奈『続吸血伝 吸血列島』

白川まり奈『続吸血伝 吸血列島』
怖さ:☆☆☆
造型:☆☆☆
状況:☆☆☆

☆満点作品です!

『続吸血伝』。その名の通り、『吸血伝』の続編にして、吸血シリーズ4部作のうちの二作目。
大抵、ヒット作の二作目は、焼き直しによる駄作が多いですが、そもそも吸血伝はヒット作というわけでも無く、そのシリーズは、ニーズというよりも、作者の創作欲求から生じているっぽいので、作品ナンバーが重ねられてもつまらなくなる、なんてことはなく、むしろクトゥルフやジョジョの如く、続くことで作品世界は広がり、物語全体の重みが増していきます。

前作『吸血伝』が主にヨーロッパで物語が展開(最終的に宇宙編にまで行き着いてたのは火の鳥の様な壮大さがありますが)していたのに対し、本作は日本の小さな村「地垂村」から物語がスタート。
「吸血病は何が根底だったのか?」に対して、「吸血病はどんな風に広がっていったか?」が日本の一地方を舞台にジックリと描かれます。

「塔」。
吸血伝を読まれた方なら、まだアレが続くのか!?とお思いでしょうが、
このシリーズは「吸血」と「因縁」をコレでもか、とばかりに描くもの。一作毎に面白いのでどこから読んでも構わないでしょうが、でもどれか一冊に手を出したら、4冊とも揃えなくては気が済まなくなること、間違いなし、です。






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