2020年9月24日木曜日

高橋葉介『怪談』

高橋葉介『怪談』
怖さ:☆☆
造型:☆☆☆
状況:☆☆☆
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若干エロティックな感覚に寄せられた、ホラー短編集。昔読んだ時はあまりグッと来なかったのですが、今読むととても面白い。ああ、年を取ってしまったのでしょうか…。
絵的には高橋先生の前期・中期の中間あたりの感じ。

瓶の中から自分がもう一人から現れ、「個」が揺らいでしまう「瓶の中」、
弟の眼を傷付けてしまい、失明する程の傷だったらどうしよう、と嫌な妄想を続けているといつの間にか妄想が理想の世界になり、理想を実現する為に本当に弟を失明させようとする姉を描く「おとうと」、
個人的にはそれぞれ傑作だと思います。



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