落合裕介『タンペンシュウ 1』

 落合裕介『タンペンシュウ 1』

怖さ:☆☆

造型:☆☆

状況:☆☆

『うなぎ鬼』コミカライズ、落合裕介先生の短編集。5篇を収録。

帯に「ヒューマンホラー」とある様に、作風はヒトコワ寄り、若干スカッと系な話寄りの印象。うなぎ鬼の様な長い尺が無いので、「短編のキレ」的な感覚よりも人と人との関係性がブツ切りになった様な感じ、「尺が足りない」感じがします。

とはいえ、それぞれの作品が現実と地続きになっていて、「今読む」ことで恐ろしさ...というよりは「しみじみ考えせられる」作品集。相変わらず落合先生の絵は厭ァな感じがとても出ているので、高港先生の『恐之本』の様に長期シリーズ化して、とかく量を読ませてもらい、「今」という時代感を感じたいところ。

「第一集」の表記に期待が掛かります。(とはいえ少年画報社、ウーム、そうした面で期待してよいものか...)