怖さ:☆☆
造型:☆☆
状況:☆☆☆
高階良子短編集。収録6作のうち、ホラーチックな作が3作・サスペンス/ミステリチックな作が3作、という感じ。
表題作は、人に変じる花、という一種定型的な怪異を描く作品ですが、高階先生が収録作「ぜんまいじかけの時間」と共に、「そのエロチックさ異常さにガクゼン」とご自分で書かれる様な、しだ翠『蘭館』の「人を花と見なす」の逆、の構造の様にも思えて来る生々しい手触りがあります。
巻末でページ少なめの2作ながら、「裏切り者への贈り物は生命」「野辺の送りに消えた女」も、それぞれ厭ァな迫力のある良篇で、中々良き単行本。


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