Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2024年10月3日木曜日

黒田みのる『心霊怪奇劇場』


怖さ:☆☆

造型:☆

状況:☆☆☆

黒田みのる短編集、5篇を収録。クレジットはされていないものの、ほぼ古出幸子先生と共著の様な形と思われます。

特段短編集としてのまとまりは無いものの、本の最初で黒田先生がご登場、心霊によって引き起こされる数々の怪奇な事象を紹介してくれる...との事でこの様なタイトルに。

基本的には黒田先生のいつもの説経節ではありますが、いくつか異様に変な話も混ざっており、「デリシャスな部屋」は定食屋でシャンデリアの幽霊を定期的に目撃する話(何故か「ゴージャス」の意味合いでタイトル含め作中人物たちが「デリシャス」を連発し、筋の変さも相まって黒田先生の作品群の中でも屈指の迷作...ながらオチは弱し)、「たけのこ時間」も何だかタイトルがフワフワしてそれだけで面白みがありながら「霊障で体に穴が開く(感じがする)」という強烈な怪奇事象・祖先がたけのこ処刑(!?)を行った恨みで...(筋は面白いけどその所以の話にページ数が間に合わなかったのかほぼ1コマで解説されます)という話。

黒田先生、どうしても長編をやると死後界・霊についての説法漫画になって来るので、短編だとキレがあってよいですね。


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