Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2025年3月5日水曜日

小畑しゅんじ『獣人』

 

怖さ:☆☆

造型:☆☆☆

状況:☆☆

小畑しゅんじ、同名作品集に未収録を加えての全9篇からなる作品集。

少年誌掲載作という事もあってか、作品内容自体は分かりやすく、謎めいた雰囲気の作品も人によっては読み始めでオチまで見通せちゃうんでは、という作品が多いです。とはいえ、その絵は怪奇漫画としての説得力が素晴らしい。

個人的には表題作「獣人」よりも、「人を呼ぶ湖」「死死死死」のおぞましい構造の複雑さ、「アリ人間」の持つ幻想怪奇的な空気感にグッと来るものが。

なお、曙出版版の鮮烈な層がも素晴らしいものですが、この変な迫力を持った表紙絵は一体…?と思ったら小畑先生が本単行本のために描き下されたものだそう。



0 件のコメント:

コメントを投稿