Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2025年5月15日木曜日

オガツカヅオ 『りんたとさじ』

怖さ:☆☆☆

造型:☆☆☆

状況:☆☆☆

☆満点作品です!

大学生・りんたは験担ぎオタクであり、「縁起の良いもの・良くないもの」への感度が高く、それに関わるバイトをしている。そんなりんたを好きになってしまった同級生・さとうじゅんこは「さじ」というあだ名を彼に付けられたが為に、彼の事が気になり、というか好きになり…「怪奇事象に一緒に飲み込まれていく」。

そこは「やがてりんたも彼女の事を」とかだろ!!などと突っ込みたくなる様な導入部で語られる物語は、コンビニコミック版ゴルゴに併録されていた「どついたるねん」というシリーズののち・単行本『ことなかれ』の前段、という時系列で、それらと同じく「血は出ない・けれども一級のホラー漫画」という作品。

穏やかで、静かで、でも物語の頂点においては「最高に狂う」という、その熱量のギャップ。

本作は単行本一冊っきりで完結していますが、小学館が突如として『どついたるねん』をまとめる・朝日新聞出版社が『ことなかれ』2巻に続く連載を許可する…等のハネた動きを見せてくれる事、もう十年くらい待ってるし、この先もずっと待ってるぜ。熱望。面白いので。





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