『ホラーアンソロジー comic死角』

怖さ:☆☆☆

造型:☆☆☆

状況:☆☆☆

☆満点作品です！

日野日出志・伊藤潤二・犬木加奈子…と異様な豪華さのメンツで作られたアンソロジー。

日野日出志「サーカス奇譚」・犬木加奈子「心霊内科」以外は、全て初録or描き下ろし。高橋葉介「プロローグで終わる物語」・伊藤潤二「白雪姫」もレア作ではあるのですが、何と言っても呪みちる「嫌な絵本」と雨がっぱ少女群「文学青年」の、ホラー漫画としての素晴らしさったら。

…ただ、収録作各々の希少価値・作品クオリティに比して、「このアンソロジーが何なのか」はよく分からず、とりあえず人気作家の未収録状態のものを本にまとめた、という感じなのでしょうか…？それだと描き下ろしを掲載した作家が帳尻合わせをさせられてるようだし、再録作品も何故この作家でこの作品を？といったセレクトで、「本にしてくれてありがとう」の反面、アンソロジーとしての魅力には欠ける本。