三智伸太郎『ミイラが招く呪いの蛍』
怖さ:☆☆
造型:☆☆☆
状況:☆☆☆
難破して少女が漂着した島では、謎の怪物が暴れまわり、人々が警戒態勢に入っている。怨恨と呪いが渦巻く島で産まれた蛍の?怪物の正体とは。蛍が人形を形成し、島人を殺し回る!前代未聞の蛍ホラー!
…蛍を題材にしたものとしてはパッと犬木先生の「蛆蛍」が思い浮かびますが、蛍という虫そのものが地味なためか、はたまたその放つ光が美しいためか、ホラーの主要題材としては同じく夏の季語たるセミ・蛾、もしくはホラー虫代表格たる芋虫に比べると使われているの自体が稀。実話ホラーなんかで、死者の魂を美化した象徴としてくらいしか見かけない印象です。
…ですが、もう表紙にも出てるので先んじてネタバレしちゃいますけど、このアグレッシヴな蛍の用法!こんなクリーチャー、妖怪造形中にも、他の漫画や映画でも見たことないです!ストーリー自体は、「閉鎖的な島で起きた因縁の」的定型ながら、唯一無二の「ホタルモンスター」ってだけでホラー漫画史中でも際立った存在の作品。
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