Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2011年7月26日火曜日

藤田和日郎の描きたかったドラマはココに在る『月光条例 14』



僕は藤田和日郎さんの漫画が大好きで、
『うしおととら』『からくりサーカス』『黒博物館スプリンガルド』『邪眼は月輪に飛ぶ』その他短編集等等…
全て名作だと思うのです。

其れは全ての作品に熱い思いがあって、信念があって。
単純なエンターテイメントとして続きが読みたい、と思わせる以上に、込められたメッセージが読者に生きる力を与えてくれる作品だと思えるからです。

無論『月光条例』も藤田和日郎作品として、立派に「名作」だと思うのですが、
どうもうしとら、からくりほどの評価は得てない。
いや、僕自身、うーんこれちょっと微妙だなー、と思ってました。
思ってました


2011年7月20日水曜日

現代における罪と罰『ろりともだち』

伊藤計劃さんの『虐殺器官』を読みました。
なるほど、帯に書かれている「現代における罪と罰」というコピーの逸品具合が分かりました。

でも少しだけ屁理屈をこねさせてもらうと、
虐殺器官は現代の延長に在る近未来の物語であって、それは物凄い情報量と創造力によって練られた「本当の延長上」のようなリアリティを持っているのだけれど、僕の様な狭い世界・価値観で生きている人間にとってはやはり「近未来の物語」という実感が残ったのです。

ひょっとしたら、今から挙げる作品に「現代の罪と罰」なんて二つ名を付けるのは凄く罰当たりなのかもしれない。
でも、僕にとっては『罪と罰』、もしくは『虐殺器官』のような、いや、それ以上に強烈な問題意識を抱えた立派な「現代の文学」に思えたのです。

※ネタバレあり
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2011年7月12日火曜日

語らってみた『"しゃべろぐ"第2回!お題は「シュタインズ・ゲート」!』



酢めしさんのブログ、「紙媒体渇望して」(http://d.hatena.ne.jp/sumeshi30/)上企画にて
ゲーム、アニメ、漫画、ノベライズと幅広くメディアミックスされている作品、「シュタインズゲート」について
だらだらと色々述べさせて頂きました。

いやぁ、面白かった!
目的を持って人と話す、ってのはいいものですね。
本来雑誌がやってるような事をどんどんアマチュアがやってく、
実に「これからの時代」っぽい、良い企画だなぁと思います。

僕はアニメしか見てないにわかファンでしたが、
楽しく話せたのでヨシとしておきます。

酢めしさんが丁寧にまとめられているので、是非ご覧になってみて下さい。

前篇、SFやらなんやらの周辺状況から。
➼対談形式のブログ、"しゃべろぐ"第2回!お題は「シュタインズ・ゲート」!(前編)

後篇、厨二病やキャラ萌えのお話など。
➼対談形式のブログ、"しゃべろぐ"第2回!お題は「シュタインズ・ゲート」!(後編)

これからもうちょっとゲームについても語る記事を増やしていきたいなぁ。
➸男の子の冒険、女の子のゴール『MOTHER -The Original Story- 』

2011年7月11日月曜日

芸術の内側と外側『アール・ブリュットをめぐるトークシリーズVol.1:アール・ブリュット作家の共通性と個別性 斎藤環』



先日、「芸術の内側と外側」という論題で、
インサイダー・アート、いわゆるこれまで一般的に「芸術」とされてきたものと、
その価値観とは違う価値観で存在するアート、アウトサイダー・アート、
そして芸術でないモノ、とは何によって分けられるのか?という定義に関しての発表を行いました。

しかし、一応の定義はあるものの、決め手というのが結局「見る人次第」という曖昧な結論に至り、
オーディエンスからもツッコミを受け、
ぐぬぬ… となってしまったのです。

今回、斎藤先生の講演があるということで、滋賀へと足を運んでみました。
何かヒントになるんじゃないかなぁ、と思って。

写真は会場の近江兄弟学園。