怖さ:☆☆☆
造型:☆☆☆
状況:☆☆☆
☆満点作品です!
いいかい学生さん、 ホラー漫画が好きならな、 付録の恐怖の館をいつでも買える位になりなよ。 何万もするやつなんぞ買わんで良い、それが人間偉過ぎ過ぎも貧乏過ぎもしない、 ちょうどいいくらいってとこなんだ。
なかよし夏の付録「恐怖の館」。
同年代位のホラー漫画が好きだという女性に話を振ると、結構な確率で「毎年出てたコレが印象的だった、中でも女の子が友達を食事に呼ぶやつで…」と仰るんですが、「毎年」どころか95・96・97の3年しか出てないし、「日野日出志が」とか「犬木先生が」と言う割に誰も該当作の作家名を覚えてないんですよ… それの方がよっぽどホラー…みたいなしょうもない話の振りは捨て置いて、
如何になかよしの購読者が多かったか、そして日野先生の描く表紙がどれだけインパクトがあったか、を思わせるエピソードですよね。それだけでも感嘆すべき事象なんですが、
特にこの「95年版恐怖の館」、松本洋子先生の短編「首が笑う」(単行本未収録)を差し置いて、人々の記憶に刷り込まれている作品がある、という。
小坂理絵「家族の食卓」。
扉含め8ページの短い作品のため、特に内容については言及しません。
ただ、2020年現在でも、恐怖の館は大体各号2000円前後で購入出来ます。(まぁそれ以上をバーンと付けるメルカラー?は無視しといて下さい)
冒頭わざわざネットスラング的なものに変節した美味しんぼのセリフを引っ張ってきたのは、常々、「ご飯に対する2000円の軽さと本に対する2000円の重さ」を意識することが多々あるため。思い出に残ってて、またその感覚を味わいたい、という人にとっての2000円前後、そんな高いもんじゃ無い、と思うんですが、ねぇ…?
お邪魔しまする。
返信削除「ご飯に対する2000円の軽さと本に対する2000円の重さ」
――鋭い。至言ですね。
後者にハードルの高さを感じて足踏み・尻込みする
若年層が多いらしいことが嘆かわしいです。
コメントありがとうございます。
削除…書いといてなんなんですが、深川さんに「そうそう!」と首肯ばかりも出来ないところ。
無料コンテンツが増えて、給料(金回り)が減って、「紙の本」自体が遠のく時代、そりゃあわざわざ古本も買いにくかろうな、と。
今日だからこそちょっと過ぎった思いですが、どれだけ物を貯め込んでも一瞬で無くなることもあろうし、自分が同じ家・同じ場所に住み続けられるかも分からないから物をあまり持ちたく無いという人も居ようし。
「形に残る物質に金を使え!」は勿論あるけれども一辺倒にならずに、「まぁしゃあないよね」の矛盾も心に住まわせとかんといかんのでしょうなぁ…(自戒)