岬マヤ(石井まさみ)『恐怖!呪いの鍾乳洞』
怖さ:☆
造型:☆☆☆
状況:☆☆☆
仲良し三人組は高原へ塾の勉強合宿と兼ねて避暑にやって来るが、そこで「人間のような顔のカエル」に出くわす。さらにそこから次々と恐ろしい目にあった三人の前に「世にも恐ろしい動物園」が現れる…!
エロ劇画から立ち現れた石井まさみという作家の、「生理的嫌悪に訴えかけてくる気持ち悪さ」は薄く、とかく「人面」のパワーで押し切ってくる作品。何故人面動物たちが現れるのか、敵対者というか恐怖を与えて来る存在は何なのか、という因果にまみれた物語もあるにはあるんですが、メインビジュアルのインパクトが強過ぎて、どうしても頭をそっちに持って行かれちゃいます。
他の岬マヤ作品はとかく気持ち悪い描写がバンバンですが(それがこの作家固有の魅力ではありますが)、本作は好美のぼる作品的な「とかく変なものの変な絵がバンバン出て来る」やつなので、ホラー漫画好きと言わずとも単に「変な漫画が読みたい」という好事家諸氏の欲を満たしてくれるはず。
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