怖さ:☆☆☆
造型:☆☆☆
状況:☆☆☆
「何か」が在って自殺しようとしていた小学生男子・ユウマくんの現場に居合わせてしまった同級生・ヒナちゃんは、時間稼ぎのつもりで「百物語って知ってる…?」と問いかける。それをキッカケに、ユウマは「何か」に対して、1日1話怪談を語り、百物語を成そうとする。
…という大きな物語のもと、概ね「ユウマ」、サブ的に「ヒナ」が語っていく物語をホラー漫画として提示する、ホラー漫画オムニバス作品。
連載開始時には「漫画は描くけど怖いのは苦手だけど編集者に示唆されて描いてみようと思い読切ホラー短編を描いたらウケてたので参考までに大学のオカルト研究会に入りその経験を元に描いてみようとしたら連載化した作家」だったのが、連載と共にホラーテラーとしての才・技術を磨かれていく様をリアルタイムで目の当たりにしました。最終巻読んで思うけど、よく最初巻巻末に「怖いの苦手だし…」とか書いたな、最初は笑いも伴う様な「ホラー」だったのが、どんどん本職化していくんですよ、怖い…。
とはいえ、逆に最終巻にもなると話の構成・説明が上手くなり過ぎてしまって、最初期の「どういう事だよ!?」という状況理解による恐ろしさより勢い・衝撃を叩き付けられる感じは薄まってくるな、と読み返して思いました。
とはいえとはいえ、本作は「しびこえ」「裏バイト」「コワい話は〜」『フォビア』に並び、令和の名作ホラー漫画(連載)として恒久的に語られ続けていくのでは、と十分に思わされる迫力がありました。
タイトルの通りの全百話、失速せず連載し続けていただき、大変嬉しく思います。
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