怖さ:☆
造型:☆☆
状況:☆☆
『ALL OUT』『ここは今から倫理です。』の、雨瀬シオリによる生首オムニバス9篇(中3篇が連作のため実質5篇か)。
将門の首が暴れ回る(無かったです)様なヤツ!みたいな期待をしてたものの(でも「あるだろう」と思ってたギロチン漫画は在った!でも首刈り族漫画を予想出来てなかった、悔しい…)、全般陰惨な作品集。
漫画的面白としては、『美しの首』的に武士の首を拾って愛でる冒頭の話・政治的アンセムで祭り上げられた生首に代理市長が嫉妬する話、が印象に残ります。時代・文化圏を問わず「生首」に焦点を当てて作品を重ねられる作家力に畏怖を覚えるものの、作品としての性癖・恐怖・怪奇的な側面の薄さが、個人的な評価があまり高くない所に繋がっています。
とはいえ、作家と同じく、「人間」の構成案件が、心臓でも魂でも脳でも無く(とはいえ個人的に最も怪奇度の高い作がキリスト教の聖人を対象とした作品だと思える所に歪さ・面白さを感じるのですが)、「生首」である事に共感出来る人にとっては最高に面白い・もとい最高に「刺さる」作品集である事は間違い無いです。


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