Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2015年10月20日火曜日

コンビニコミック叩いてみればホラー復古の声がする『呪界』


ホラー漫画狂いの皆様、「レザレクション」(https://www.youtube.com/channel/UCtdddEvKTgqcg8_IaKVd3vQ)
というホラー漫画雑誌企画が進んでいるのをご存知でしょうか?酒井康彰さん(@yasuaki000sakai)が進められている企画で、錚々たる面子。
なのですが、金風呂タロウ。エラいとんがった名前なのに聴いたことないぞ、という方はこのブログを是非とも最後まで読むべし。
何言っとんじゃいわりゃあこのにわかが、金風呂大先生を存じ上げんとは、ようホラー漫画好きなんぞと言えたもんじゃのう、というホラー漫画大魔神はスルーでお願いいたします。


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発売直後にこのマンガを発見して購入・どハマりしてすぐ宣伝記事書こうって思ったのにもう3ヶ月くらい経ってたり、犬木・関・御茶先生のクラウドファンディングで決済画面まで達したのにカードのエラーで振り込めず後日やり直そうと思ってたのに忘れてファンディング締め切りを迎えたり、なぜか家に現時点で青空の悪魔円盤が4冊あったり、俺何か、ホラーな目に合わせる双一的ななにかに取り憑かれてんじゃねぇかな…(全部俺のせいではないのだ…)などと妄言を吐きながら、でもホラーマンガ好きに絶対読んで欲しい、金風呂タロウ先生の著作『呪界』をご紹介します。
同名映画のコミカライズということですが、そっちを未見のため、金風呂先生の脚本能力はこの作品からだけではうかがい知れませんが、俺が何をこんなにワーワー言うかといえば、もう一目見れば分かる、
絵がヤバイ、怖い。
こちらは冒頭の「自殺者が樹海で自殺しようとした所、何かを発見する」シーン。
刮目して観よ、このダーク点描。ちょっと水木、諸星、なんて単語が頭をよぎりましたが、それ以上にこれは「踊る仏像人間」。

その「何か」によって、樹海が呪界へと姿を変えるのが本作の肝。
まぁ言ってしまうとモンスターパニックのB級ホラーなのですが、樹海という異界と、金風呂タロウ先生の入魂の画により、この作品はA級に化けています。


それでは登場人物をご紹介しましょう。…って思ったけど、めちゃくちゃブレてますね…
まぁいいや、こいつら単なる獲物だし…

で、モンスターパニックって言ったんで勘のいい人ならもう展開読めたかもですが、磁場の狂った呪界ではケータイが使えなくなり、ちょっと来るだけのつもりだったので食料も無く、仲違いしててフッと後ろを振り返ると仲間が消えてて、えっ、て思ったらモンスターとの接触。ギャーです。
おい、ネタバレしてんじゃねぇ、と怒り始めた方がいらっしゃいましたら、ホラー映画100本見て一昨日来て下さいまし、と言う他ないですね。
これ、「話」じゃないんです、「絵」なんです。

本編中で、これは凄まじいな、って思ったシーンが3つ。
冒頭の首吊りを一人称で描くシーン。
次のコレ。映画の中に無いシーンだったら、ストーリーテラーとしても金風呂先生の凄まじい能力が発揮されてるシーンだと思うのですが、飢餓・疲労で追い込まれた登場人物が見る、夢の中のシーン。



あと、この絵柄できちんと「動く」ラストシーン。



台詞の上を絵が通過する、というやり方も、斬新かつ、動きが見せられて、スゴい手法だな、と思いました。

インテリぶってニーチェ的な物言いをすると、「影を追う人間の顔は翳ってくる」ものだと思うんですが、その影・陰を絵としてどれだけ描き込めるか、ってのがホラーマンガの一つの勝負どころだと思うんです。少女マンガ絵柄だろうが、個性的絵柄だろうが、「カゲ」無くしてホラーマンガは成り立たぬ。俺は絵描きじゃないのでデッサン・構図云々は大したこと言えませんが、金風呂先生の描くカゲは、人を惹き込むカゲです。確実に。

デビュー作である「タクシー」もこちらの単行本に同時掲載されていますが、あんまりにも「呪界」の呪力が強過ぎて、あれ、急にエピソードの雰囲気変わったな…と続きのノリで読んでしまいました。

で、このダーク点描を、月に40ページ描ける、んだそうです。
この絵柄で連載…!
2015年10月時点で連載はされていないようですが、俺は金風呂先生の連載作品、すげー読んでみたいっす!
今月中で良いので、ホラー漫画好きはこちらの『呪界』を買うべし!買って応援するべし!
一度入れば、そのドロッ・ヌメッとした絵柄に魅了されて抜け出せなくなる、それが呪界…。

これも濃い絵柄でオススメ。

個人的にベスト伊藤潤二単行本。
➼恐怖と狂気とギャグの狭間で『怪奇カンヅメ』




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