怖さ:☆☆
造型:☆☆☆
状況:☆☆☆☆
☆満点作品です!
「眠れぬ夜の奇妙な話」の作家、表紙には「第一作品集」とあるものの、作家唯一の単行本。
「ホラー漫画」にとってはアクの強い過激な絵柄・読者を殴り付ける様な酷い展開、が一定大事だったりして、でもこのアクの弱い絵柄、大丈夫かしらん…?と懐疑的に読み進めて行くと、「怪奇」に満ちた、滋味(橋本みつるを思い浮かべた)のある、とても良い作品集でした。
上述の様に、失礼ながらあまり絵的な説得力やビックリ展開がある訳では無いのですが(装画のなんだかウキウキする様な感じがまたそうしたノリに拍車を掛けていて良くない…)、収録9作(の内連作2話)全てに、淡々とした語り口による着実な「怪奇」が存在しています。
小さな町・たった4人の小さな学校の生徒が見知らぬ別人に入れ替わっていく「誰もいなくなる日」、隣の席の空想家の男子が徐々にその空想力で現実と空想の境目を曖昧にしていく「空想する力」、居た筈の姉・フェイにいつの間にか会えなくなり直接彼女とコンタクトしているのは祖母だけという状況を描く「FAYE-フェイ-」等々、”恐ろしい”では無く、”不気味””不思議””奇妙”を静かに奏でる作品たち。


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