Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2026年6月23日火曜日

島根けんじ(島根堅児)『血清人間肉』

 

怖さ:☆☆☆

造型:☆☆☆

状況:☆☆☆

☆満点作品です!

水木プロ・チーフアシスタント佐々岡健次が、日の丸文庫の月刊少年誌「まんがジャイアンツ」に発表した作品群6作を、まんだらけが1冊にまとめて単行本化。

水木しげる直系の丸っこくて可愛らしい絵柄ながら、どの作品も児童向けとは思えない凶悪・乱暴な作中論理が通底しており、狂気的世界観を現出させています。

収録6作中でも表題作は「白痴化した我が子を血清に用いようとする父」の姿が在り、描写以上の恐ろしさを感じます。作品全般の雰囲気としては、別段この世への復讐(復讐譚は多いものの、どちらかと言えば主人公側が「される」側が多い感じ)として描かれた感じは無く、あくまで「エンタメ」として描かれる手触りがあり、なぜ同時代作家の中でココまでグロテスクな表現を行う作家として突出したものか…?

なお、「ひょう太」と名付けられた主人公が多く、その所以はまんだらけの記した資料等には伺えませんが、谷間夢路先生の作品主人公がほぼ同じ顔をしていたり、町野変丸先生のヒロインが概ね「ゆみこ」だったり、といった、「別段意味らしい意味は無いけどなんとなく作者的には『コレ』が当たり前なのである」という反復の雰囲気を感じさせます。


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