Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2017年1月27日金曜日

神田森莉「宇宙ねじ」

神田森莉「宇宙ねじ」
怖さ:☆☆☆
造型:☆☆☆
状況:☆☆☆

☆満点作品です!

「オール怪談 8号」より。

神田森莉先生の漫画は失礼ながら、
・景気が良い程血と内臓がドバドバ出る
・頭の悪い女、狂った女によって、悪いことが起きる
・無理矢理辻褄を合わせるために、非常に変な結論になる
という点において、作品毎にあんまり差がありません。グロテスク描写の過激さ・キャラクターの頭の悪さでしか、違いがあまり無いというか。

けれども、それは、だから面白く無いということではなく、「合う人」が読めば全ての作品が当たり、ともいえるのが神田先生の強み。
故に、読んだことないやって方はまず『37564学園』か『カニおんな』を読んでみて下さい。それで「合う」かどうかが分かる筈。

という神田先生の作品の中でも、この「宇宙ねじ」の狂いっぷりは凄まじい。

ねじ専門の「ねじ屋」を発見したヒロイン。
入ってみると、ネジが好き過ぎる店主に狂人の論理をまくしたてられ、ドン引きする。が、おっ、となったデザインのねじがあり、手に取ると、それは異次元のドアを開けるネジだ、と言われる。ダメ、あげない、と言われたことで、何だか燃えてそれを持って行ってしまうヒロイン(頭の悪い女)。
持って帰ってそのネジを使うと…。

店主が現れた(画像)。
このページより後ろが、全ページツッコミを入れられる、という漫画として異常な状態に発展していくのですが、「恐怖」「痛み」そして「狂気」に塗れているが故に、突っ込めるけどもギャグではない、という漫画が成立していきます。

乳房もみもみ、頭中アナだらけ、痛た気持ちいいっ、ねじ式快楽、やる事がまさに鬼、ウソツキピエロ、入りましておめでとう、脳内革命でハッピーニューイヤー

各ページから一単語ずつ抜き出しただけですが、どうです、このラインナップ。
ギャグとしか思えない、けれどもその残虐さ故ホラーとしか言い様の無い。

ねじ式快楽、恐ろしきもの也。

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