怖さ:☆
造型:☆☆☆
状況:☆
大槻ケンヂの長編作品『ステーシー』、また詩集『リンウッド・テラスの心霊フィルム』から3篇をコミカライズ。
…その作品世界をおそらくこれ以上無いほどにビジュアライズしていて素晴らしい作品ながら、コレ、絵にしてしまうと割と安っぽいゾンビものになっちゃう作品だと思うので、漫画化なり舞台化なりの「絵にしてしまった時点で負け」という感じが強く…。
「思春期に」「小説を読み」「(読中なり読後なりに)ステーシーの美術を聴く」というのがおそらく『ステーシー』の最高の楽しみ方であり、設定やイメージがあまり重要な作品では無いため、「没入」こそが肝要であり…。
本当に素晴らしいコミカライズではありつつも、ホラー漫画としても長田ノオト漫画としても薄味な作品となってしまっています。とはいえ、「大槻ケンヂの詩」は情動有りき・音楽での補足が必須過ぎて詩単体ではただただ説明不足なので、短編3作は中々に面白い作品かと思います。
単行本・文庫本で差異は無いものの、後者は「ステーシー挿絵ギャラリー」追加。
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