Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2026年4月9日木曜日

坐磨屋ミロ『鳥肌美少女奇談』

 

怖さ:☆☆☆

造型:☆☆☆

状況:☆☆☆

☆満点作品です!

けいせい出版から挫磨屋ミロ名義でシュール色の強い作品を、また2026年現在でも井河隆志名義でエロ劇画を描く作家が、前者達では単行本が刊行されたものの、ホラーMでは掲載して紙にならなかったホラー漫画作品を電子化した作品集。

全般、開始地点と結末に至るまでを精緻に繋ぐ論理はほぼ無く、その「上手く繋がってない感じ」が却って作品の強いドライブ感に寄与しているのが気持ち良い、無茶苦茶な作品たちが掲載されていますが、中でも戦中を舞台にした作品等は、(連載だったために)逆恨みも入り混じった「魔太郎」や「たたりちゃん」(ちょっと「双一」も思い浮かびましたがアレは本人の思いに比してほぼ逆恨みという形のギャグですよね…)では成し得なかった、純粋な恨みの力に満ち満ちています。

個人的には、フランス人形らしき母の形見の人形を持つ少女から憲兵の男が人形を奪った上で少女を殺害・風船爆弾の中に死体を隠す「風船爆弾の少女」、元731の男が作品の中核となる「解剖教室」、あまりに人間に対して攻撃力・殺意が強過ぎるセミの「700年の呪縛 人食う蝉」が印象的。

なお、本作は2005-06年の作品のみが掲載されていますが、著者は90年代からホラーMで作品を掲載しています。本作がよっぽど売れれば、未掲載の作品も電子化したりする道が…?



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