Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2022年11月15日火曜日

kindle unlimitedで読める名作漫画(青年漫画)

kindle unlimitedを契約してるものの、あんまり使いこなせてない…。

にも関わらず、サブスクサービスなので毎月勝手にお金は引かれていく、悔しい。

そんな自分の供養と、後続の漫画好きのために、適当にアンリミで読めるタイトルを追加していきます。のちに少年漫画・成年漫画・少女漫画・ホラー漫画なんかでもまとめていきたいもの。

勿論個人の好み等はあるかと思いますが、特に何らかの宣伝・アフィ記事等では無いので、自分が読んで面白かったヤツだけ。作者(絵描いてる人)あいうえお順、位にはしていきたい。

(最終更新:2022/09/01)

・相原コージ / 真・異種格闘大戦

刃牙、ケンガンアシュラ、喧嘩稼業等々、異種格闘・バーリトゥード漫画は数あれど、「動物格闘漫画」において本作に並ぶモノ無し!(…というかどうアイデアでやるとどうしてもパクリみたいになっちゃいそう…) 各動物種において最強とされる代表者が選出され、彼らがトーナメント方式でバトル。ライオン・ゾウ・サイなんかの「如何にも」に混じって、ヒクイドリ・イヌなんかが選ばれてるセレクト、素晴らしい。


・あきやまひでき、森高夕次 / おさなづま

最初こそタイトル通りの胸糞幼妻虐げられ漫画ながら、作品は徐々に「漫画の名作はどの様に生まれるか、名作を超えたヒット作はどんな奇跡を生むか」という普遍的な漫画漫画の境地へ。


・石井さだよし、星野茂樹 / 解体屋ゲン

…最近俺のKindleアプリ、ゲンさんしか開いてねぇな…。「長い巻数もの」には長続きするだけの魅力があって、例えば美味しんぼやらミナミの帝王やらは、本筋の面白さやその職業・業界ならではの小ネタと共に、漫画としてのツッコミどころを随所に感じるのですが、『解体屋ゲン』においてはそういうキャラの人格の破綻・漫画ならではのツッコミポイントみたいなものが見当たらず、「解体業マンガ」として本当に真っ当に面白い。すごい。


・一條裕子 / わさび

大分化石化してしまった「昭和の父」を頂点とした、妻・幼い息子・お手伝いのお姉さん、を描く、「昭和の家族」コメディ…に見せかけた、すごく「一條裕子マンガ」なマンガ。その一捻り具合が、タイトル『わさび』。…めちゃくちゃ上手いな…。


・ウチヤマユージ / 夏の十字架

コミティア発表作品等、ウチヤマユージデビュー短編集。直近の作品を見ても思いますが、「当事者か?」と思わせる様な社会暗部の描写の生々しさは、全て資料の読み込みから。すごい。表題中編も素晴らしいのですが、短編「カナシミ」は傑作。


・うめざわしゅん / えれほん

うめざわ先生、「ダーウィン」以外全部アンリミに入れとるー。特に、うめざわ先生は本作辺りから作品の思索的要素がメチャクチャ深まった様に思うのですが、知的財産権・著作権を未だかつて無いほどスリリングに作品要素にした「かいぞくたちのいるところ」を収めた本作がKindle Unlimitedに入ってる、という構造がもう美し過ぎて…。


・岡田索雲 / メイコの遊び場

「メイコの遊び」によってバンバン殺されていく人ら。「奇妙な感覚」を味わいたいなら本作を、「ドラマ」を味わいたいなら『マザリアン』を。


・尾籠憲一 異色短篇漫画集

(オカゴ?ビカゴ?オゴモリ?10年以上読者やってる気するけど読み方が分かんね…)

全7篇、『胎界主』著者による短篇シリーズ。こちらが面白いのも無論の事ながら、『胎界主』最新シリーズといい、タダで読まして貰うのが申し訳無さ過ぎる程面白いので、自分は全話購入。


・押見修造 / 真夜中のパラノイア・スター

押見先生のデビュー作ながら、掲載アンソロ『コミック焦燥』が手に入れ辛くなっており、読んでる人が少し少ないやも。現行作品の狂気の描かれ方とは全く別方向の、著者の余裕が全く無い感じの狂気。


・鬼頭莫宏 / 殻都市の夢

近未来、新たな階層を足し続け成長する「外殻都市」とそこに住まう人々とが織り成す、事件というか出来事というかを、「管理官」二人の目線から追う。…や、眺める位か。あまり解決も無し。常に「弾かれた者」の感覚というか、「成長から切り捨てられた過去」というか、「辿り着けなかったハッピーエンドの末路」というか、みたいな喪失感漂うオムニバス。個人的には、腐った体で妻の元に帰る話が後を引きます。


・桜壱バーゲン / バカ潜入!

ちょっとエロっぽい変な漫画を描かれる傍ら、風俗ルポ漫画等をものすバーゲン先生の体験して来た中でも、異様目なお店のルポを集めた作品集。世の中色々なニーズがあるもの…。


・下村富美 / 仏師

絵がクソ上手い・漫画もクソ上手い、下村富美短編集。自分が知る限り、下村先生の漫画は須らく時代短編。小学館版は表題のみでしたが、電子は小池書院版に準じて他2篇も収録。とはいえやはり「仏師」がよい。外観にコンプレックスのある仏師の青年。命の軽い戦乱の世における、生まれた意味・生きる意味。


・ジョージ秋山 / アシュラ

『銭ゲバ』もアンリミに。人間の業の局地を描く二大傑作。


・鈴木健也 / 寒くなると肩を寄せて

「ギャル子ちゃん」鈴木健也、その出世作以前の短編集。一般漫画単行本ながらフェチズムの強い作風ですが、そっちのエロいノリの方より、少年同士の、友人・友人じゃない、どちらとも言い切れない微妙な距離感が絶妙に描かれる「友達だなんて思ってないんだ」がすごい。


・東陽片岡 / 段ボール低国の天使たち

大体、酒!貧窮!叙情!のお東陽先生による、ホームレス中年男性二人組の日常ギャグ。貧しいけど暗さが無い。


・とよ田みのる / 友達100人できるかな

(全5巻にも関わらず) (マジで)「友達100人作る」のを目指す漫画。最新作に至るまで、作品に内在する真っ直ぐさが変わらない。


・宮谷一彦 / 性蝕記
…すげえぞキンドルアンリミ!宮谷一彦が何個か読める!!表題作は永山薫『エロマンガスタディーズ』において、「地獄のようなセックス」と評された、漫画表現の「人間」における、一つの極致。

・みやわき心太郎 / 親さがし捨吉

みなし子人情ドラマかと思って読み進めて行くと…。


・みやわき心太郎、愛崎けい子 / THEレイプマン

みやわき先生の代表作だと思いますが、青年漫画というかタイトルから明らかな様にほぼ成年漫画。レイプで万事を解決していく超絶馬鹿ヒーロー漫画。


・山上たつひこ / 光る風

ギョエーッ!?山上たつひこ、がきデカも光る風も、全部読めんじゃんすごい!…とはいえ、がきデカ・こまわり君・半田溶助等々の「山上たつひこギャグ」は前提として押さえておくべきところ、真に読むべきは、それらを踏まえたシュール感覚→ドラマをこそ、という感じ。やって来た悪夢・イボグリくん辺りも素晴らしいんですが、個人的にはどの漫画を読まずとも『光る風』を。日本が一党独裁的な政治感覚を貫いていった未来に現れる悪夢、そのリアリティをこそ。

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