怖さ:☆
造型:☆☆
状況:☆☆
レモンコミックス、高園寺司朗長編。
彩音が父に買ってもらった望遠鏡を覗いていると、「何か」が急接近して来た。そこから彩音の身に異変が起き始める。
天体観測をきっかけに始まる「天体ホラー」なのですが、天体観測をしていた山小屋で見つけた古い星の本(これが『悪魔のバイブル』)・天体観測中に彩音に近付いて来た怪奇存在・少女の怨念、とイマイチテーマというか結論というかが定まらず、フワッとした印象です。
なお、絵からも分かりますが「高園寺司朗」は「高園寺司」の変名。「フワッとした」なんて書いたものの、本レーベルからの『死を呼ぶコックリさん』が83年の作品、その10年ほど前の刊行・ひばり黒枠タイトルと比べると、物語の語り口も描線もずいぶん洗練されています(そこが魅力を減じている、と言えなくもないのが苦しいところ…)。
何故先生が名義を変えられたのかは、この2作には記載無く分からず。新たな出発としての別名義だったのでしょうか。
全然関係無いけど、主人公・彩音が母にデザートあるわよ、と言われた時のリアクション・コマ割り、絶妙に間が抜けていて、「可愛い漫画」という感じでよいです。
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