Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2016年10月24日月曜日

黄島点心「鉋屑」



黄島点心「鉋屑」
怖さ:☆☆
造型:☆☆☆
状況:☆☆☆

☆満点作品です!

うへー、またサボっちゃった、ひと月の間にもう二回も「毎日」出来てない悔しい…
まぁそんなどうしようもなくどうでも良い俺の呟きは置いておいて、そっちよりも、お前レビューの癖に満点ばっかり出し過ぎやろなんの参考にもならんやんけなる誹りを受けそうな☆評価方法なのですが、仕方ないのです、結局仕事でもなくただ語りたいのは某かそれが「傑作的要素」があるから。
で、満点じゃない作品にしたって、「ホラー漫画的評価」で☆満点じゃないだけで、「語りたい」と思わせる何らかの魅力がある作品だ、ってことなのです。

また呟き出したもう一人の俺はここに置いていくとして、
この「コミック特盛 増刊」、アウターゾーン特集ながら全くアウターゾーンには興味が無く、うぐいす祥子さんの新作載ってんじゃん!と嬉しくなり購入したもの。

が、うぐいす祥子さんは安定的に面白くて、悪くはなかったのですが、
二作品がずば抜けてた。ショック受けました。

その内のひとつ。
黄島点心「鉋屑」。
『くままごと』『甘露に肩想い』はチラッと読んでたのですが、それほどドはまりせず、それ以外は未読、という状態でした。

鉋使いに長けた職人であるなっさんは、奇しくも幼馴染みでかつちょっと気になっていたマオと、同じく幼馴染みのユージの新居を建てる事に。なんとか気持ちを押し込めて、普通に頑張るぞー、と思って居たのに、二人が隠れつつもわざとなっさんに見せ付けるように情事を行う!嫉妬と憎しみが爆発・分裂するなっさん!さあ、何が起きる!!

とまあ、鉋が飛んで来て人を襲うという、前代未聞の「鉋ホラー漫画」が始まってしまうのですが、単に鉋モンスターパニックという訳では無く、縦横無尽に暴れる鉋は枠線や台詞まで削る削るぶち削る!
小物として活用するだけでなく、きちんと「鉋を利用したホラー漫画」をやっている脅威の漫画なのです!故に「飛び回る鉋」は画面的にバカバカし過ぎて、「怖さ」の☆を2つにしたのですが、素敵過ぎる鉋表現に惚れ込んでしまったために、「状況」の☆を4つにして☆満点に帳尻を合わせる、という荒技に出る他ありませんでした。こうするしかなかったのです!!

このあと「新耳袋コミック特盛」は更に「新耳袋 アトモス」へと名前を変えますが、そこに載っていた彼の作品群も驚異的、いや狂気的なアイデアに満ち溢れたものばかりでした。
にもかかわらず、アトモスは廃刊。絶対人気なかったであろうカード絵師がやってたスピリチュアルな霊媒漫画は単行本化したのに、何故かうぐいす祥子・呪みちる・西野マルタ・黄島点心・外薗昌也、と錚々たるメンツの連載作品は1冊も出ず!!

とはいえ、特に黄島点心さんは電子媒体とはいえリイド社で新ホラー連載が!
リイド社の編集さんが頑張って権利をもぎ取り、合わせて単行本化したらこの上なく嬉しい、嬉しいのですが…!


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