Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2026年7月21日火曜日

呪みちる『物凄き人喰い花の怪 倒れるマネキン人形』

 

怖さ:☆☆

造型:☆☆☆

状況:☆☆

2024年、まんだらけ・大まん祭のために制作された冊子、前者はこのための描き下ろし。

勿論狙って合わせて収録されたのかもですが、二作の舞台となる修学旅行で行く温泉街・古いデパート、どちらも郷愁と得体の知れなさが匂い立つ様な舞台設定。

「花」はタイトルそのままに、修学旅行の女子高生が「物凄き人喰い花」に出会う話。少女達の思春期ゆえのヤケクソの様な「禁じられたものを乗り越えたい」という気持ち・欲望が、無意味に怪異を呼び出します。呪作品群中でもトップクラスのビジュアル(特に表紙)。また、裏テーマ的にブルーフィルム(とはいえ本作自体がエッチなものになったりはしない)が添え物になって来るのも、作品の「昭和!」という空気感を盛り上げます。

「人形」はデパート店員と常連客となった老女のやり取り、彼らの物語の視界の端には常に「倒れるマネキン人形」が入って来る、というもの。「デパート」自体が令和の現在においては悲しい事に「レトロ」に収斂されつつありますが、本作の漫画的面白部分よりも、個人的には制服・老女の選ぶ服・マネキン達の着る服に、バラエティと時代を感じ、呪先生のファッション趣味によって構築される作品世界・空間の良さを思います。


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