Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2016年12月4日日曜日

流悦子『血とバラの吸血鬼』

流悦子『血とバラの吸血鬼』
怖さ:☆☆
造型:☆
状況:☆☆




まだ流悦子先生の作品、読んだの2冊目なのですが、この単行本はおそらく黒ひばりの『血のバラ乙女』と同じ内容。

いくつもの人間関係が絡み合った先に待ち受けた、ある兄妹の正体は「吸血鬼」だった…。
由緒正しき「吸血鬼ホラー」なのですが、絵は読者を怖がらせる感じよりも、「少女漫画的な美しさ」を感じるシーンが多々。

本・物語としての起爆力も同作者の『ママが血を吸う』には劣るのですが、
ただ、展開を重ねて吸血鬼に近づいて行く様子、また変に吸血鬼に対抗する力を持った人間が相対する・変に吸血鬼が超能力を持ったりするという霊能バトル展開無しにきちんと「ホラー」をしている様子は、非常に好感触。

正に廣済堂の掲げるシリーズ名「恐怖ロマン」に偽り無しです!


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