Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2016年12月9日金曜日

日野日出志『妖女ダーラ』




日野日出志『妖女ダーラ』
怖さ:☆☆☆
造型:☆☆☆
状況:☆☆☆



☆満点作品です!

日野日出志短編集。
ダーラの髪に隠れた部分、見てしまった人間にはもれなく不幸が訪れる!
…という連作短編は、まぁー日野日出志だなー、と適当に読んじゃってよいのですが、残りの4編の短編が、比喩表現で無く「狂ってる」ので、日野日出志世界の狂気にやられちゃったなー、という人間は必ず読むべき短編集です。

毎日ちょっとずつ体の一部が小包で届くと共に、何故か家族がその一部を失った姿で自分の前に現れる「血ぬられた小包」、
友達が行方不明なんだけどどこ行ったんだろうて思ってたら美術室の石膏像にギョッ「首」、
ゴルフで精神が追い詰められまくった男が迎える酷すぎる結末「Oh!ナイスバーディ」、
そしてラストに控えてるのが一番やばい「肉の怪物」。肉が襲って来る!という一見モンスターホラー的な話がね、うん、こればっかりは実際に見てもらわんと…。

という短編集。日野日出志の魅力の一つは狂気だよなぁー、と読み終わる頃にはあなたも「ひっ…ひひ…」とヨダレと変な笑いを漏らしていることでしょう。



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