Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2018年10月26日金曜日

伊藤潤二『新・闇の声 潰談』


伊藤潤二『新・闇の声 潰談』

怖さ:☆
造型:☆☆☆
状況:☆☆
伊藤潤二短編集。

表題作の死に様は圧倒的ですが、時系列的には双一クロニクルの最終章となる「双一前線」の方が伊藤潤二ファンには印象的かも。フチさんに遭遇してしまった双一が迎える末路について。

オチがイマイチな表題作、双一シリーズの「双一前線」(まぁ自分は富江にしろ双一にしろ、あんまりシリーズものの伊藤潤二作品が好きでないんですが…)の二篇以外は無難に伊藤潤二だなぁ、という感じであんまり人に勧めるような単行本じゃござんせん。

 なおタイトルに『闇の声』と入ってはいるものの、単に連載タイトルなだけで特に『闇の声』との相関関係はナシ。「グリセリド」の様な度肝を抜く作品になれなかった「潰談」がひたすら惜しい。
とはいえ文庫化の折に二冊をまとめて、タイトルが『闇の声<全>』となりました。


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