日野日出志『地獄小僧』
怖さ:☆
造型:☆☆☆
状況:☆
日野日出志長編作品。
円間(えんま)羅刹は交通事故で愛息・大雄(だいお)を失い、怪しげな老人に唆され、復活の儀を行うが、現れたのは通常時は大雄少年のままながら、血を与えられないと変身して血を求めて暴れ狂う怪物であった!
…正直「変身して血を求め暴れ狂う」に関しては『毒虫小僧』でやり切っており、日野先生の筆そのものは冴えているものの、残りカス的印象…。
ストーリーの後半で主人公が交代したのち、「ダークヒーロー的な地獄小僧が魔の者と渡り合う」という事件解決型、後期日野日出志のひとつの典型に入りそうになったところで物語は終了。まぁ確かにそれほど盛り上がりそうに無かったので終わってくれちゃってもよいのですが、ホラー漫画誌がほぼ潰えて2020年代へと突入してしまう現代、「地獄小僧」「地獄まんだら」形式でいいので、日野先生の連載漫画を見たいものだ、とも思ってしまいます。
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