Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2025年6月19日木曜日

青木孝夫『霊界教室』

怖さ:☆☆☆

造型:☆☆☆

状況:☆☆☆ 

☆満点作品です!

転校し続ける少年・八雲礼二が案内役となり、「学校」という不思議世界で起きたユーレイ物語を見て回る。基本的には彼が巻き込まれる形で、それぞれの現象・生徒と関わって行く連続ホラーオムニバス。

…「不思議な」なんて書いてありますが、おそらくかとうひろし『サイファー』と共に、90年代コロコロ読者を恐怖に叩き落とした連載漫画ではないかと思います。

直接的に子どもが死ぬようなシーンはほぼ無いものの、コロコロ作品ながら容赦の無いホラー描写が為され、結果、容赦無く行方不明・どうなったか分からない、に導かれて行く、主人公の八雲すら含めた少年少女たち…(「話者も安全圏では無い」のはホラーとしてグッド)。

個人的には、1巻収録・怪奇存在目白押しの「学校の七不思議」、2巻収録・状況が転がり続け主人公にも読者にも真実がボヤけて見えてくる「夏休み」、因業モノとして単純に絵が怖い「昆虫標本」がオススメ。


 

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