Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2026年3月5日木曜日

『淀み バッドエンド作品集』

怖さ:☆

造型:☆☆☆

状況:☆☆☆

年老いて来て、「イヤミス」っぽいの…いや、それはそんなでも無いものの、「ヒトコワ系の実話怪談」というか、「とかく登場人物の尊厳を奪ってやろう・毀損してやろう」みたいなノリがキツくなって来てるのですが、阿部洋一参加のアンソロ、と目にして購入。

タイトルの通り、特段ホラー色がある訳では無い、「バッドエンド」的感覚を重視したアンソロジー。心配していた様な、「登場人物をグチャグチャにしてやりたい」みたいな作家・作品はほぼ無くて、良かったです。

期待していた阿部洋一「詩織ちゃん」は、「母の幼馴染であり私の友人でもある、悪の組織に誘拐され怪人となった詩織ちゃん」の存在を旨とする、「わたし」と「詩織ちゃん」の関係性を描く、阿部先生お得意のヘンテコ青春もの。…が段々歪んでいき、ラストのページの最高に厭ァな顔のバッドエンドっぷりったら…。素晴らしかったです。

他にも、黒咲練導・ムライ・鈴木小波、といった優れた描き手が参加していますが、中でも失敗した『ルックバック』の様な冬虫カイコ「海を描くひと」、美食家のコミカルホラーな走馬灯を描く秋ヨシカ「本当に最期の晩餐」、もとても良かったです。

なお、西義之先生の参加も楽しみだったのですが、掲載作品があまりにも「西義之のエロ漫画の前半部分」で笑ってしまいました。



0 件のコメント:

コメントを投稿