怖さ:☆☆☆
造型:☆☆☆
状況:☆☆
森泉岳土、それまでも「問題の深刻さ故に、恐ろしさに伴う深刻さ」を描く作品は在ったものの、おそらくキャリア初となるホラー漫画作品。
離婚・米国から日本へ帰国した真椿は、妹・真百合が嫁ぎ先の屋敷内で行方不明になった事を知る。真百合の行方を知るため、また彼女の6歳の娘・葛野の実情を知るため、その屋敷へ向かうが、真椿を奇妙な屋敷の住人達が迎え入れる。
これはひばりかサスペリアか、という程のバラエティ豊かな怪奇シーンがズラリと立ち並びますが、、それらと違ってそれぞれの絵・場面に深刻な説得力があり、迫力を感じます。
例えば、序盤に登場キャラがゆで卵を丸呑みするシーンがあるのですが、ゆで卵なので実際に実行可能な行為ではありつつ、その描き方は楳図かずお・古賀新一の蛇キャラの様な凄みがあり、「不気味な物語が始まる」のを否が応にも感じられます。
惜しむらくは、「屋敷の面白住人」達がその「面白」を発揮する前に、真っ直ぐとも言える物語に絡め取られてしまい、迫力を感じながらも物語筋はその真っ直ぐさ故に少し退屈なところ。
とはいえ、「呪い」「奇妙な空気」を強く印象付けられる、強力な描画でした。


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