Subbacultcha

「サブカルチャー」という括りの下、文学・芸術・漫画・映画等について述べます。

2025年1月11日土曜日

『楳図かずおの呪い』

 

怖さ:☆☆☆

造型:☆☆☆

状況:☆☆

表題連作(と言っても作品同士の関連性は無し)3作と中編「悪夢の数式」を収録。

「ビデオカメラに何が写ったか?」「4の恐怖」「幽霊屋敷」からなる表題作は、どれも素晴らしいホラー短編ながら、少し視覚的な恐怖に依っており、かつシリーズ作ゆえなのか楳図先生によるアオリが作中に登場して、怖さを削っているのが勿体無いところ。とはいえ、「ビデオ〜」「幽霊屋敷」各々のメインモンスターのビジュアルは、楳図作品群でも屈指の怖さ。厭だなぁ(人によっては「格好良いなぁ」)と思う事間違い無しです。

なお、併録「悪夢の数式」は怪奇ではあるものの全く恐怖で無い…というかほぼギャグみたいな作品で、数学気狂いの少年がたまたま発見した謎の方程式を見ていると、自分以外の別のモノに意識を移せる事を更に発見する、というもの。昆虫ならまだしも、パンツに移ってしまうともう、ホラーなんてやれる筈も無く…。

0 件のコメント:

コメントを投稿